岡本家記録(Web版)もご参照ください。
ということで、ここでは上記に書かれていない記録を書くことになります。本編は読書日記なので、それ以外の雑記関係をこちらにまわしてみることにしました。
ファンジン大賞
水鏡子先生と並んで、第19回のファンジン大賞(研究部門)注1を受賞いたしましたが、内容は上記Web版をご覧ください。選考していただいた関係者の皆様には感謝いたします。わざわざ祝賀会まで用意してくれた古沢殿(水鏡子に花束を渡して困らせる意図があったにせよ)ご配慮ありがとうございます。
まーしかし、ファンジン大賞という賞自体は、これまでそれほど関心を払って見てきたわけでもなく、そのことを「社会的に」評価する風潮もないので、反響を期待してはおりませんでした(「受賞作」を入手する手段がそもそもない)。とはいえ、オン・ラインならばワン・クリックで読めるわけで、入手は極めて簡単です。考えようによっては、買う手間が必要な星雲賞受賞作よりも入手性が高い。THATTAの場合も、アクセス数が格段に上がったらしく、ネット的受賞の影響力は大きいようです(筆者の場合、カウンタがトップページにしかないので実態は不明)。同じSFファンといっても、ネットと実買者が異なるのは、bk1などでの売れ行きと書店売りとの格差で推測ができます。ネット読者の衝動買い度合いは、想像外の一面もあります。
ネット時代のファンジン
古沢HPでも、19回の受賞者の顔ぶれが「在庫一掃」風であり、変わり映えがしないと指摘されておりました。年齢層を見るかぎり、そういう面もあるかも知れません。本当にそうか、過去はどうだったのかとサーチはすれども、どうもファンジン大賞はその全リストさえネット上にはないようです(関心の低さがわかる)。これではいけないので、私がリストを作ってみました。やや重いので注意、急造のため不完全です。誤りは掲示板でご指摘ください。
そもそもHPはファンジンなのか? という根本的な疑問も生じてきます。もともと、ファンジンは雑誌や単行本スタイルで作られていますが、HPは基本構造が出版物ではありません。何に近いかと考えてみるに、どうもこの形式は「会社案内」に近いように思えます。「会社概要(プロフィール)」「沿革(更新履歴)」「営業品目(日記や記事)」「所在地(サイトマップ)」等から成り立っているので、要するに自分を売り込むためのスタイルといってよいでしょう。雑誌や単行本は、企画段階から読者をある程度絞り込んで作られます。目次と記事以外の無用な説明はほとんどありません。本に限らず、ハードウェアが必要な商品(=製造コストがかかる商品)では、作る前にマーケティングが行われます(売れないと破産してしまうから)。しかし、HPの場合は、マーケティングとイコールのものであるため、成り立ちからして不特定多数向きです。
THATTA ONLINEやSF
ONLINE等は雑誌スタイルをシミュレートして作られています。これらは出版物的な見方ができます。しかし、一般的とはいえません。ファンジン大賞が対象とするファンジンも、従来の「大賞」が「本」であるのは間違いようがないため、今のところ個別の記事についてのみ賞が与えられているようです。
注1:受賞代理の挨拶で「本当だと思わないでください」(大野万紀)と語られたそうですが、その点に関しては、本文にも明記してある注意書きを参照ください。ただ、書けば書くほど真実は記載通りだと思えてきますね。