Linuxでつくるブロードバンドルータ

 CATV/ADSLにも対応するブロードバンドルータです。ただし、こちらはハードウェアのみの市販製品とはちょっと違う、パソコンとフロッピーベースのLinuxから構成されるソフトルータになります。機能は同じです。

 Linuxには、ハードディスクを数ギガも消費する巨大なものから、フロッピー1枚に収まってしまうコンパクトなものまで(こちらを参照)さまざまなバージョンが存在します。コンパクトといっても、カーネルは大型システムと同等のため、信頼性には問題がありません。今回紹介するのは、foppyfwをベースとしたシステムです。

 このfloppyfwを使用したシステムとして、Coolgreenコンピュータが出した商用マシン(http://www.coolgreen.co.jp/router.html)があります。これと機能的には同等と考えていただいて結構です。

【ハード構成】
 
DELL Deskpro XE466(デスクトップPC 38.5cm×40.5cm×10cm、CPU80486 66MHz、メモリ16MbyteECC付)+10BASE-T/2(WAN側:上側)+10BASE-T(LAN側:下側)

 フロッピーディスク1ドライブのみ付属。
 ハードディスク、CDROMは付属しません(不要です)。
 キーボード付/マウスなし(これも不要です)。
 マニュアルなし、DOSのディスクは付属します(本目的には不要ですが)。
 市販のハブを別途用意すれば、LAN側につなぐだけで複数PCのネット接続が可能です。

 電源ファンが回りますが、CPUファンやケースファンはありません。したがって、リビングに設置しても大変静かです。

【付属ソフト】
 
floppyfw1.0.5 日経Linuxで紹介された構成です。そのまま起動することで、CATV対応ブロードバンドルータ(WAN側:DHCPクライアント、LAN側:DHCPサーバー)になります。
 floppyfw1.0.9 最新安定カーネル版。これは本体だけが含まれています。DHCPサーバ、PPPoE(ADSL時)などを設定する場合は、こちらのHP(日本語解説は、ここここ)やreadmeを参考にして、自力で設定する必要があります。

【使い方】
 (1)フロッピー(上記ソフトを含むもの)をドライブに挿入
 (2)電源ON
 (3)キーボードは起動時にのみ必要。起動後は外しても問題ありません。

 CRT、キーボード操作は基本的には不要です(自動起動)。途中で電源をOFFしても障害はありません。上記手順を繰り返すだけです。またフロッピーも起動時のみに使用し、動作中アクセスすることはありません。

【機器の状態と制限事項】
 
古い486マシンですが完動品です。消費電力もPentiumマシンなどと比べれば少なく、常時通電する用途には最適です。通常のCATV環境ならば問題ないと思いますが、Linuxとの組み合わせにより動作するものなので、自力で解決しなければならない障害もありえます。ADSLなどで使用される方は、Linuxやネットワークの基礎知識が必要です。
 申し訳ありませんが、上記記載事項以上の説明は致しかねます。ハードの保証、設定の方法を含めまして、ノーサポート/ノークレームとさせていただきます。